5月7日更新

~自然田んぼにて田んぼ長期体験スタート!~

あすなろの里園内には、来園者の方と作付けをしている田んぼがあります。無農薬で化学肥料を使用していない自然田んぼです。5月3日・4日に個人のみなさまの田植えが終わり、新緑の葉がたっぷりとお水につかりながら、風が吹きこむと小さなお辞儀をするように一斉に風にゆられています。まるで初夏のような暑さが続いた連休最終日はめぐみの雨です。

本日は、次週来園される各小学校様の田植えに向けて大きな田んぼの代かきを、田んぼサポーターである長妻米治様がおこなってくださいました。本降りの雨で足元・視界が悪いですが…、野山のしぼり水や雨水で水が供給されることが多い自然田んぼなので、雨天は貴重な作業日です。森の中で広い谷津田の田んぼを代かきするのは一朝一夕にはできません。タイミングを見計らいながら幾度も打ち合わせや下準備をしました。長妻様いつもありがとうございます。

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代かきで、土をほり返した際に出てきた獲物を狙うお客様。

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今年も田んぼ長期体験に多数のご応募をいただき、田植え回では計108名の参加者にお集まりいただきました。参加者の約6割はあすなろの里の自然教室に過去参加されたご経験があるいきもの大好きのみなさま。初参加のみなさまとも合流し、美味しいお米を秋にゲットするため慣れない足場の中、腰をかがめ一斉に作付けしました。子ども参加者のみなさまは、コガムシや、タンボコオロギ、ミイデラゴミムシ…各々湿地の虫を大人より素早くキャッチ。太陽の日差しをうけヒラヒラ舞うジャコウアゲハや、セリ群落に集まるキアゲハも上手に虫あみをふるいます。(田植えでも虫あみ・虫かご持参が多かったですね。)学年や見ている視線の高さによって捕まえる虫の種類が異なるのは、みなさまを見ていて毎回興味深いと感じます。

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たくさんの命が棲息する田んぼで、一丸となりイネ(稲)という1つの命を育てていく長い体験です。時には草をとり、時には稲の開花を観察しながら収穫まで約4カ月里山で一緒に活動します。秋には収穫したお米を田んぼで炊き上げお米パーティをする予定です。どうぞ、よろしくお願いします。

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5月4日あるお母様が見つけてくれた例のカエル。実は、去年の田んぼ長期体験の探検バッチキャラクターでした。ドイツのお客様のような?例のカエル。毎春、コロコロコロと軽やかに田んぼのあちらこちらで鳴いています。7月1日の観察会ではどんないきものに出会えるかな?お楽しみに!

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写真協力:常総みどりの会

自然環境保全地域「菅生沼」について

あすなろの里の園内からは直接観察はできませんが、菅生沼の南側(下沼)の「菅生沼ふれあい広場」は、菅生沼を考える会により整備された駐車場つきの探鳥場所がございますので、ふれあい広場にお車をとめて沼のそばで観察するのことも可能です。あすなろの里からお車で向かうための地図もお渡ししていますので、お寄りの際は窓口にお声がけください。野鳥を観察するときは、大声を出さず、静かに観察しましょう。園内からアクセス可能なあすなろ橋・ふれあい橋からは身近なカモ類やヨシ原の小鳥を観察できます。また、ふれあい橋を渡ると対岸のミュージアムパーク茨城県自然博物館へ行くことができます。(土日予約制・別料金)

あすなろの里では、菅生沼とあすなろの里の動植物を調べる自然調査会も実施しています。

http://asunaronosato.net/%e8%87%aa%e7%84%b6%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e4%bc%9a/

菅生沼とは

菅生沼は坂東市と常総市の境界にあり、南北約5キロメートル、東西の幅は約200~500メートルの細長い沼です。菅生沼は茨城県条例により、自然環境保全地域に指定されており、また特別鳥獣保護区でもあります。沼に生息する魚類や飛来する鳥類、そして岸辺で見かける昆虫や野草の種類がきわめて豊富であることがその理由です。中でも鳥類は豊富で、冬になると菅生沼で越冬する300羽近いコハクチョウ等のカモ類、猛禽類、そのほか多種多様な小鳥を観察可能です。

沼には江川、飯沼川、東仁連川という三本の川が流れ込んでおり、水は菅生沼を経て法師戸水門から利根川へと注ぎます。地元では反町堤を境に上沼、下沼と呼んでいて、いずれも環境の異なる水鳥を観察できる探鳥地として知られています。現在も、日本野鳥の会茨城県の定例探鳥会をはじめ、多くの自然愛好家が訪れます。また、沼の湿地環境で繁殖する希少な植物については、ミュージアムパーク茨城県自然博物館・菅生沼を考える会などにより、生態系保全のための野焼きなども行われています。

あすなろの里とミュージアムパーク茨城県自然博物館を繋ぐふれあい橋(9月)